2026年9月28日月曜日

【館長ブログ】第5回アートの卵展 感動を一枚の絵に留める

 2026年8月5日~30日まで、第5回アートの卵展が開催されました。はじめは市内中学校の美術クラブの生徒さんを中心とした展覧会でしたが、昨年から卒業生も参加できるよう門戸を広げました。本年度は、市内中学校8校、高校生は9名の参加があり、教員の作品と合わせて72点の作品が集まりました。30号サイズの作品も多数出品され、生徒さん達の展覧会に対する思いが強く感じられました。



近年の傾向としては、写実的な作品より創造的な作品が多く、受賞した作品の多くはイメージを描くものでした。中でも森の美術館賞を受賞した『灯り』は、暗闇に浮かぶ自販機の光、その前に佇む少女、背景の暗い森がしっかり描かれていました。「このような場所に出会ったのですか?」と尋ねたところ、「自分のイメージで描きました。」とのこと。一見、そのような風景はありそうだと思いましたが、作者は心の中の思いを、自販機を借りて表現していたのです。とても素晴らしいと思いました。



また、私の心に残った『夕焼け』という風景作品があります。夕日が雲に反射した色と空気感がとても良く表現されていました。本人になぜこの作品を描いたか尋ねたところ「夕日と雲が美しかったから」とのこと。《感動した一瞬を絵に留める》このような素晴らしい感性で感動を表現するのがアートの卵展であると思います。



昨年の出品者で、SNSからヒントを得て作品を制作したというお話しがありました。対象や構図がSNS上の画像と極めて類似しており、この問題は避けては通れなくなりました。ぜひ出品者には、自身の柔軟で自由な創造力と物事に感動する感性を培って、作品に活かしていってほしいと思います。

学校の部活動が地域や民間に移行する中で「アートの卵展」も本年が最後になるというお話しが、主催者であるアートの卵プロジェクト実行委員会からありました。しかし、展覧会後に、この素晴らしい展覧会をこれからも続けていきたいというお話をいただき、継続していく方向で話し合いを進めていきたいと提案がありました。当館としては引き続き全面的に協力していく所存です。流山市の若きアーティストがこれからもたくさん誕生することを期待しています。